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四人いる。

夫の言語リハには娘の絵本を使う事が多い。音読するのに難しい漢字が無いし、一回に読む物語の長さも丁度良いから。そんな幼児用絵本でも、彼にとってはスムーズに読むのがとても困難。普段の会話は発語こそ難しいものの理解は100%あるのでほぼ問題なく行えるが、ダメージを受けた脳には小さい子が容易に理解出来る絵本の内容でも、目で追って読み、内容を把握するという作業はハードルが高いのだ。それでも練習の為にと本を渡し、私は台所で別の作業を行い読んでいる最中は間違えても指摘はしない。とりあえず一回目は自力で全文読んで貰う事にしている。今日読んだのはキツネの子供がお使いに行くという内容の本。だが・・・

こんきちは、おつかいしたものを、食べてしまいました。すると、「あらあら、では、足をおとすか」と言いました。

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・・・こんきちがお使い物食べてしまった落とし前に、足切断されるみたいな内容になっていた。子供向けの本の内容としてはなかなかのハードさだ。だがツッコミを入れずにもっと読み進めて貰う。すると、「やったあ!くりまんじゅうだ」というくだりだと思うが

やりまん、やり、まん、じゅう、だとこんきちは叫びました。

オヤツが出て来て喜ぶシーンが、キツネ界のビッチ登場みたいなシーンに変わってしまっていた。たまらずちょっと笑ってしまうと夫はもっと笑っていた(笑 自分でも声に出した言葉は理解出来ており、間違っている事も分かっているという。だが脳で理解出来ていても発語が出来ない、というのが失語症の特徴。思った事を思った通りに声にする、こんな簡単な事がうまく出来ない。それでも他の部分はほぼ間違いなく読めているので、最後は夫に「素晴らしい、少しの間違いは気にしない、よく通る声でスムーズに読めていました」と褒めた。それと、文章を読むとなるとスピードが速くなり、間違いも増える。スピードをうんと落とし、文章ではなく“文字を読む”事を意識すれば間違いがぐんと減るというアドバイスも。ほぼ健常な人と同じ速さで読んでいるので、そこを「きょ、う、は」と一文字ずつゆっくりと追って読むやり方を伝える。

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そんな事をやっていたら、頼んでいたヨドバシcomからの荷物が届いた。20個に対し20回発送されるのではとビクビクしていたが、無事クッキー以外ある程度まとめて一個で発送して貰えており安堵。だが逆にクッキー二個だけは、別のダンボールに丁寧に別梱包されて届いた。同じ時間に・・・。なぜ一緒の梱包に出来なんだ。でもとにかく欲しかった物が半分くらいは揃って良かった。残りはまた後日発送になるようだ。

で、だ。今日の日記の題名は大昔のアニメに確か『11人いる』という題名の作品があったのを思い出したのでなぞらえて付けてみたのだが・・・どうにも居るらしい。

我が家にもう一人。

姉は霊感が強く、それだけでなく不思議な能力も持つ。霊を感じたり見たりもあるが、起き抜けに私が姉の電話に出た時、私がまだ発する前の言葉、つまりこれから言おうと思って脳の中で組み立てている言葉を察知し「今、▽▽が〇〇〇なんだよって言おうとしてる?」と聞き返されたりも。一字一句違わず今発しようとしていた言葉で、それも予測する事は通常では不可能な文言だったので『うちのねえさんはやっぱりホンマもんや』と実感したのを覚えている。してその姉上先生も、なんと母上もうちの家に来た際に見ていたらしい。。。

男の存在を。間違っても私がクローゼットなどにもう一人囲っているとかでなく(笑 明らかに生きていない方の男が居るらしい。私が怖がると思い黙っていてくれたようだが、私は逆に言ってくれた方がいいので母上にせっついた際教えて貰えて良かった。ただまぁ・・・めちゃめちゃ出て行って欲しい、いやマジで。出て行って貰う方向で考えたいがヘタな民間方法などやってしまうと逆効果そうなので、とりあえずやるやらないは別としてネットでちょっと“除霊 方法”でググッてみる事に。すると

☆掃除をきちんとする

☆ファブリーズをする

☆規則正しい生活をする

☆強い心を持つ

と出て来た。割とフツー(笑 

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このファブリーズを振るって方法、実は前々から知ってはいたがネットではほぼ常識みたいに言われているのネ。というか掃除はけっこうマメにしているし、あとは普段から「図々しいんだよ早く出て行けクソボケが!!」と思っていればいいという事なのだろうか。だったら守れん事も無い。もっとこうお札的な事とかお祈り的な事とかやりたい気もするが、とりあえず掃除・ファブリーズ・強い心で過ごして行こうと思う。ちなみにどんな霊現象がウチで起きていたかというと

ダイニングテーブルに座っていた母上様が、ふと廊下を見ると夫の部屋に男がすーっと入っていくのを見た。

泊まりに来た夜、姉が私と娘の寝ている和室とリビングの間を、二往復する男を見た。

だそうで。・・・・自分で書いていて今めっちゃコエエ((((;゚Д゚))))でも実は怖いは怖いのだが、案外そこまででもなかったり。どちらかというと本当に、怖いより鬱陶しいという気持ちの方が強い。人が鍋囲んでいても爪切りしていても居るってのが超絶鬱陶しい。私の許可なく勝手にウロつかれるのも腹立つ。なに勝手にやってんの?という気持ちの方が先行する。あと月一万円くらいくれたら逆に居てもいい。払いもせず居るのが厚かましいと思う。

というのも、私は元来霊の存在は信じるが、かといって怖がりでも無かったり。以前は首吊り死体がぶら下がっていた木の下で、知って居ながら夜中に雨宿りした事もあったし、ポケモンGOをやっていた時は墓の奥に欲しいポケモンが居るからと、夜中夫に車を停めて貰い一人墓場にズンズン入って行ったりもあった。その時は夫に「お前凄いな・・・こんな夜中に」と呟かれた(笑 確か「KちゃんはHANAが寝てるから付いていて、車に居て。私だけ行って来るから。つうか霊来たら霊もモンスターボール投げつけてゲットしてやるわ。霊よりユンゲラー(ポケモンの名前)捕まえる方が大事だわ」と返したのを覚えている。そんなテイなので、我が家に霊が居ると知ってもムカつき50怖いよ~50くらい。でも何度も言うけど、出て行って欲しいに決まっている。知りもせん奴をタダ住まいさせてやる程心広くねぇわ。

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とりあえずファブリーズだけ全室にシュシュッとした後、娘と夫と三人でポケモンかるたを使って別の遊びをしてみた。かるたの裏にも絵が描かれていて、ポケモンゲットゲームが出来るようになっている。大人も意外と楽しい。

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今日のお昼は、夫の分はまたもちょっとヘルシー仕様。セロリ・野菜ジュース・とうもろこし・バナナというラインナップ。塩分も少なくする為に野菜類に塩は振らずに出している。今日のとうもろこしはレンジで五分という名前の袋入りの商品だったのだけど、皮が幾分硬い。それを思うと夫が元気な頃毎年直売所まで出向いて買っていた“夢のコーン”という品種は、本当に皮が薄くて美味しいものだったのだと実感した。もう夫の運転で二時間掛けて買いに行き、ついでに霞ケ浦の湖付近で遊んだりいつも寄る和食屋さんでご飯を食べたりとか、二度と出来ないのか・・・ともつい思う。でも夫の運転は無理でも、私が免許を取れば行けない事は無い。ポジティブに行こう。

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オヤツには娘にミニヨンチョコもなかを出した。シールのオマケ付きだったようで娘は喜んで夫に見せに行った。すると夫、傍にあったホワイトボードに何かカキカキ。見るとミニヨンが描かれていた。左手で描いたにしては上手だと思う。割と可愛い。

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それから、夏休みでまだまだ時間はたくさんあるので、三人で室内でかくれんぼも。一回目と二回目割とすぐ見つかってしまったので三回目は四畳半の部屋のベランダに隠れてみたが、今度はカーテンがうまく体をすっぽり隠してくれて全然見つけられず。そのうち「パパ・・・ママ本当に消えちゃったのかも・・・見つからなかったらどうしよう」と泣きそうな娘の声が聞こえてきたので、慌てて二人の前に舞い戻った(

そんな事やっていたらLINEが入った。霊の話をちょびっとした事への、姉からの返信だった。曰く霊は姉自身が連れて来てしまったもので、もう家の中には居ないとの事。怖がらせてしまうから言わなかったのに、ママ言っちゃったのかー、との事だった。姉の優しさで、本当はこの家についている霊なのかも知れない。それを怖がらないよう自分が連れたと言ってくれたのかも。でもどちらにしろ優しさから言ってくれているのなら、こちらも大騒ぎせずにおかなくちゃ。一応これからも居るモノと思い掃除・ファブリーズ・規則正しい生活・適度な罵倒を心掛けて行こうと誓った。

お風呂の後には、今日は娘がお店屋さんごっこと称しオモチャなどを並べ始めたので、ついでにパパのリハビリも兼ねた遊びをして貰おうと思い付く。夫はその時装具を外しておりあまり頻繁に部屋の端と端の行き来は出来ないので、娘に「パパの所に欲しい商品を宅配してくれる?ちゃんとお金を貰って、ハンコも押して貰ってね」と、宅配業者さんになってくれるよう頼んでみた。

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夫にはお金のやりとりが出来るかのテスト兼リハビリを兼ねて、娘に代金引換で品を貰う手順を教える。出した硬貨とお札から870円、1102円と硬貨やお札を組み合わせて代金を支払って貰った。金額が合っていたらノートにハンコを押し、商品を受け取って完了。これは娘自身のお金の勉強にもなって、良い遊びになった。

夫は倒れた日から今日まで、十一カ月間自分で金銭のやりとりをしていない。入院していた病院の売店でも自分で買い物をする事がなく、退院後も常に私が傍に居る中の買い物なので、自分で支払う事が無かった。それは片方の手が機能しないからという事も大きい。財布というのは、両手が機能して初めて使う事が出来るもの。片手しか無い場合は首からがま口財布などを提げる事で使えるが、レジのやりとりは他の人よりも倍の時間が掛かる。それを考えると夫一人で買い物するとなったら、現金のやりとりよりSuicaやグーグルペイなどでの支払いを覚える方が早いかも。けれど社会生活に戻る為の一つとして、今回は現金でのやりとりを思い出して貰った。ちなみに本人はとても自信なさげだったが、指定した金額を銀の皿に乗せる、私の「1775円です、2000円支払ったおつりがいくらになるか、お皿に乗せて下さい」の質問に答えるなども、ちゃんと正解していた。

夜ご飯は、夫と娘はお肉が良いとの事なので豚肉の麹味噌焼き・もやしとピーマンの炒め物・玉子焼きなどを作り、私は今夜も一人でたくのみをした。だが

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ネットスーパーで買った真鯛が、詐欺的な小ささでガッカシ。サイトで見た時には30㎝はある編みカゴの上に乗せられており、かなり大きな半身に見えた。だが届いたモノは手のひらサイズ・・・だったらこの値段は高いよ・・・。そうは思ったが今更突っ返す事も出来ないので、ガッカシ気分のままたくのみ突入。今夜の肴は真鯛の刺身&家族に出した夕食の残り物。


by eriririririn | 2018-08-16 01:22 | 退院後。 | Comments(0)

夫のある病で、人生が一変した話。


by eriririririn